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「人種差別を日本からなくす! どうすれば?」学習会報告

9月16日に「人種差別を日本からなくす! どうすれば?」学習会を開催しました。午前中から昼にかけて関東地方を台風が通過し、天候面で心配がありましたが無事開催することができました。予想を超える約60名の参加者がありました。


・人種差別撤廃条約と差別禁止法の是非について――部落解放運動史の経験から(友常勉さん)

まず、講師としてお招きした友常勉さん(東京外国語大学)に、部落解放運動が行政闘争や部落解放基本法制定要求運動へと進んでいく中で、どのような経験があったのか、また、部落問題を手がかりに人種差別撤廃条約における「世系」規定をめぐる攻防や、日本政府の個人通報制度拒否の根拠、2001年ダーバン会議での人種差別と植民地主義をめぐる対立などについて、お話をしてもらいました。部落解放運動において、権利の獲得や地域での関係づくりなどにおいて、さまざまな成果があった一方で、「同和対策」としての行政闘争を展開した際に、同じ地区に住む在日朝鮮人たちが獲得成果から除外されたこと。恒久的な部落解放基本法の制定を目標とするも、過去における個別の権利闘争の成果を十分に反映できず、また官僚による権利内容の抽象化にも対抗できず、法案の成立を見ていないこと。そうした事例を紹介しながら、これまでの運動における成果と限界について、バランスシートを描いていただきました。現在の運動における課題にも直接につながるものと感じました。

また日本政府の態度としては、最近では、人種差別撤廃委員会の2010年最終見解で、部落・アイヌ・沖縄・在日朝鮮人・難民が差別対象となっているとされたことに対しても、日本は見解を受け入れず、差別が存在しないか、現行の法制や政策で問題は解決されていると主張していることが確認されました。

人種差別撤廃条約の具体的反映のかたちとしては、法的な禁止や処罰の制定を重視する方向(条約第4条派)だけではなく、マイノリティの権利保障の拡大をつうじて実質的な差別を解消していく方向(第5条派)もあることが強調されました。法的禁止を設けていない条約締結国、たとえばアメリカなども、権利保障の拡大(アファーマティヴ・アクション)の方面では具体的な法や政策が導入されており、なにもしていない日本とは比較にならないことが分かりました。国際機関への個人通報制度については、これを日本が拒否する理由として、憲法において公民権、請願権、国家賠償請求権がいずれも「国民」に限定されてしまっている、という問題点が指摘されました。


・討論

その後の討論では、沖縄の反基地運動、アイヌの権利獲得運動、在日朝鮮人、入管問題、難民問題、学歴差別など、様々な立場・関心からの発言がありました。時間の制約があり、個々の発言について議論を深めていくことはできませんでしたが、例えば「人種差別撤廃条約の誠実な履行」と言ったときのその内実について、重要な示唆を得られたのではないでしょうか。


・People's Front of Anti Racism の「差別撤廃東京大行進」について

9/22の「差別撤廃東京大行進」の運営の方々からも、発言がありました。講師の友常さんへの質問の他、私たちヘイトスピーチに反対する会が参加表明をしている点についても質問がありました。しかしそもそも、私たちは会として、この行進で掲げられている、日本政府による人種差別撤廃条約の「誠実な履行」という要求に賛同を表明しています。それ以外に、なにか特別な参加条件があるとは聞いていないので(反差別運動でそのような条件がつくとしたらナンセンスですが)、当日参加の予定に変更はありません。

他方、「大行進」運営側からは、「大行進」の後日、人種差別撤廃条約の実現を要求するために、政府への申し入れを行うとの発言がありました。せっかく参加されたのですから、今回の学習会を機に、より具体性のある提言・申し入れ文を検討されることを期待しています。

今回の「大行進」は、新大久保カウンターの延長線上に位置づけられ、在特会への抗議から踏み込んで「差別撤廃」を要求として掲げています。そこで、「どんな差別を撤廃するの?」という疑問が自然と浮かんできますが、そのような中身にかんする議論は、圧倒的に不足しているように見えます。さまざまな方面から賛同人が名を連ねていますが、その一部が日ごろ主張していることと、人種差別撤廃条約の「誠実な履行」との整合についても、関心を禁じえません。一例を挙げれば、人種差別的な法理念や社会通念に下支えされた日本の入管行政を積極的に是認する人物が、賛同人のなかに含まれています。このことは、人種差別撤廃条約の「誠実な履行」を要求すべき対象に、日本の入管行政は含まれていないということを、物語っているように見えます。日本の閣僚や官僚が、国連からの勧告を無視し、人権保障立法を骨抜きにしようとしていることは、今回の学習会でも指摘された事実ですが、こうした日本政府の態度をあえて容認するような「差別撤廃大行進」が、22日には行われるのでしょうか。在特会に憤る人々の意志を代表すると称する運動によって、日本の差別的な法や政策が明に暗に容認されることになるのでしょうか。もしそうであるとしたら、私たちは非常に大きな危惧を覚えます。そのような結果に陥らないために、人種差別撤廃の要求がこの国において何を意味するのかを考えなおすことが、今回の学習会の目的でありました。

私たちはこの「大行進」が、一部のレイシストを異物として排除するための場ではなく、日本国民の名のもとに作り出されている差別と抑圧を直視し、克服しようと訴えかける、多様な声へと開かれた場になることを願っています。そのような声のひとつとして、私たちもまた、自分自身の言葉をもって参加します。




コメント

Secret

この報告の「東京大行進」に関する部分には、学習会の前でも書けるような内容しかないように思います。なぜ討論の場での件の在日の方の発言について触れないのでしょうか?そこに触れ、それについて「自分自身の言葉」で語ることも、この会の目的に本質的に含まれるように思いますが、いかがでしょうか?

Get On the Bus

きみの乗ったバスの中に,どうやら行先を勘違いして乗り込んでしまった乗客がいたらしい.きみはそのことに気づいて,大声で叫ぶ.おい運転手! このバスは,本当は行先を間違えているんじゃないのか? ねえ乗客のみなさん! このバスの行先はあやしい.平気な顔をして,乗っていていいんですか?!

ハラスメントを即刻やめなさい

おっしゃる通り東京大行進は「新大久保カウンターの延長線上に位置づけられ」ており、だからこそ北守の「一連のカウンターに参加する者は今この瞬間からセクシズムの加担者になりました」「レイシストとつるむ反人種差別などありえません」「しかし今のカウンターとは、反省なき行動にすぎません」「在特会もカウンターもどっちも自分たちは反差別だと信じているかもしれないがどっちもやってることはレイシズム」といった発言と大行進参加との整合性が問われています。

「前にこう言っていたがなぜ参加するのか?」との問いかけは、「なぜ気が変わったのか」と同義なのですから、「気が変わった」ではそもそも回答になっていない。

前言撤回しないのであれば、この「一連のカウンター」に参加するヘイトスピーチに反対する会もまた、会総体として「セクシズムの加担者」「レイシストとつるむ反人種差別」「やってることはレイシズム」ということでよいのか?ということです。違うのなら、そういう主張をしている人間をそのまま会の一員として参加させてはいけない。

これはデモ参加者に対するハラスメントです。

北守はこの半年間に、カウンター参加者に対してこれだけの誹謗中傷を重ねてきており、そのことに対してヘイトスピーチに反対する会がなんの態度表明もなく、その本人と一緒に参加するというのは、いったいどういう論理で正当化できるのか。
http://togetter.com/li/548086
(すべて北守のツイッター・アカウントから発信されたもの)

内部批判ができないのはどちらなのだ?ということですね。

参考URL:ヘイトスピーチに反対する会の姿勢に対する批判
http://togetter.com/li/565539
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livingtogether

Author:livingtogether
Mail: livingtogether09 (@) gmail.com

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