スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

12.24 東京都の決定に都庁前で抗議しました

昨年、暮れもおしせまった12月24日に「東京都が都内の朝鮮学校に対する今年度分の補助金の交付を当面凍結することを決めた」との報道が、MSN産経ニュースや日本経済新聞を通じてなされました。


東京都が朝鮮学校への補助金支出を中止へ 全国初(MSN産経ニュース)

東京都、朝鮮学校への補助金を凍結(日本経済新聞) (←現在記事なし)


この報道を受け、12月24日の夕方に、ヘイトスピーチに反対する会有志で緊急の抗議街宣を都庁第1本庁舎前にて行いました。
報道によれば、東京都が補助金交付を中止するのは以下の理由によるとあります。

朝鮮学校が除外された理由について、都は(1)北朝鮮による韓国・延(ヨン)坪(ピョン)島砲撃で政府が朝鮮学校の高校授業料無償化の運用手続きを停止するなど今後が不透明(2)補助金支出に関する議論が都議会でも続いている-などを挙げる。


東京都が朝鮮学校への補助金支出を中止へ 全国初―MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/101224/kor1012240201001-n2.htm



都議会では、都知事が見直しを示唆したことから手続きを一時凍結し補助金支出について議論しており、その状況に加えて、政府による無償化除外の流れを受けるかたちで、今回の決定に至ったようです。

ヘイトスピーチに反対する会ではこれまで、朝鮮学校の無償化除外について問題にし、差別なき無償化の適用を求めてきましたが、今回の東京都の決定は、無償化除外どころか、これまで交付していた(各種学校への)補助金を中止するという、さらに一歩踏み込んだものです。MSN産経ニュースの見出しにも「全国初」とあるように、補助金の中止を決めたのは東京都が初めてです。

日本政府がおこなってきた朝鮮民主主義人民共和国への経済制裁や朝鮮学校の無償化除外の流れ、「拉致問題」を口実とした様々な敵対的かつ差別的な政策に今回の東京都の決定も連なるわけですが、この決定はあまりにも不当であり、到底容認できないものです。朝鮮学校への自治体補助金は民族教育を受ける(当然の)権利を求めた長い運動によって勝ち取られてきたものであり、一度その正当性を認め補助金交付の決断がなされ、また交付してきた実績がある以上、それを簡単に覆し中止することはできないはずです。東京都が補助金見直しを検討したのは石原都知事の「反日教育を今でもやっている」という認識に発しているようですが、「反日教育」などという言葉によって色めき立つかたちで民族教育の機会を奪うことを正当化していく現在の状況は、日本に住む朝鮮民主主義人民共和国と関わりのある人びとへの攻撃を当然のようにおしすすめ、不当な圧力を強化する戦争状態とも言うべき状況にほかなりません。今やこうした状況が固定化した局面に入っており、例えば在日朝鮮人への差別発言などは問題にもなりません。こうした状況であればこそ、いろいろな局面での差別的な言論・政策をきっちりと批判していかなければなりません。東京都のこうした動きに他の自治体が追随することをつよく憂慮するとともに、今回の決定の詳細に注目し抗議を継続していきます。


また、12月10日から16日までは「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」でした。これは日本国内での「北朝鮮への」人権侵害問題を問題視し啓発する週間ではありません。


北朝鮮当局による人権侵害問題に関する国民の認識を深めるとともに、国際社会と連携しつつ北朝鮮当局による人権侵害問題の実態を解明し、その抑止を図ることを目的として、平成18年6月に、「拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律」が施行され、国及び地方公共団体の責務等が定められるとともに、毎年12月10日から同月16日までを「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」とすることとされました。


北朝鮮当局による人権侵害問題に対する認識を深めよう―法務省
http://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken103.html




この「拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律(略称:北朝鮮人権法)」では、「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」の実施のほか、「北朝鮮当局による人権侵害状況が改善されない場合の措置」としていくつかの措置をとることも具体的に定めています。


第八条  政府は、拉致問題その他北朝鮮当局による日本国民に対する重大な人権侵害状況について改善が図られていないと認めるときは、北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する国際的動向等を総合的に勘案し、特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法 (平成十六年法律第百二十五号)第三条第一項 の規定による措置、外国為替及び外国貿易法 (昭和二十四年法律第二百二十八号)第十条第一項 の規定による措置その他の北朝鮮当局による日本国民に対する人権侵害の抑止のため必要な措置を講ずるものとする。


拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H18/H18HO096.html




このいわゆる「北朝鮮人権法」が興味深いのは「日本国民に対する人権侵害の抑止のため必要な措置を講ずる」というかたちで「日本国民に対する人権侵害」を問題にしながら、一方でそれを理由に経済制裁を定めている点です。言うまでもなく、一連の制裁によって在日朝鮮人も多くの面で不利益を受け、権利を侵害されています。制裁政治を常態化させている中で、年に一度「人権」を考える週間を設けているのは皮肉なことです。あたかも「日本国民の人権」だけが守られるべきものであり、例えば「拉致問題」を理由にすればどんな差別政策も正当化されるかのようです。2010年を通じて明白に行われた朝鮮学校に対する一連の差別政策も、こうした発想に連なるものです。

昨年は、朝鮮学校の無償化適用に向けて多くの取り組みがおこなわれました。学生たちのほかいろいろな人びとが街頭に出て署名活動やデモ行進をし、無償化適用を求める決して少なくない声が政府に向けられましたが、結局年末になるまで適用についての結論は出ず、12月24日には(上記のごとく)東京都が補助金中止を決めたとの報道すらあり、民族教育の権利は不当に侵害されたまま年末を迎えたわけです。

2010年の北朝鮮人権侵害問題啓発週間はもう終わりましたが、「日本国民の人権侵害の抑止」をうたいながら外国人の権利を侵害するあり方を今こそ問い直し、また、そうした諸政策にともなってあらわれてくる多くの差別・暴力に反対します。

テーマ : 政治・経済・社会問題なんでも
ジャンル : 政治・経済

プロフィール

livingtogether

Author:livingtogether
Mail: livingtogether09 (@) gmail.com

カテゴリ
最新記事
検索フォーム
リンク
月別アーカイブ
RSSリンクの表示
QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。